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学習塾への用途変更

既存物件を学習塾に用途変更する上で、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。ここでは学習塾への用途変更に適した物件を開設するとともに、実際に学習塾へ用途変更した物件の施工事例も紹介します。

学習塾へ用途変更する際の注意点

学習塾は、建築基準法では「サービス店舗」として事務所と同等に取り扱われます。そのため既存物件を学習塾へ用途変更する場合は、学校のような特殊建築物への用途変更と異なり、原則として確認申請などの法的手続きは必要ありません。

しかし、異種用途への変更という点は変わりないため、建築士による適法性のチェックは必要で、建物の状況によっては確認申請をしたほうが良いケースもあります。

また、特殊建築物に該当していないとはいえ、学習塾は学校と同様に子どもたちを一時的に預かる施設であるということも変わりありません。そのため、たとえ法律で義務付けられていないとしても、防火や避難などの安全性を考慮した用途変更が望ましいです。

具体的には、自動火災報知器や消化器などの防火設備の設置や、十分な避難経路の確保など、実際の物件の状況に合わせて安全性を確保しておくことをおすすめします。

学習塾へ用途変更するのに適した物件

既存物件を学習塾として用途変更する場合は、昼夜稼働させることを想定するのであれば既存の電気設備がそのまま利用可能な物件が望ましいです。新しく電気設備を取り付けることもできますが、費用面を抑えたいのであれば可能な限り既存の設備を活用するのがよいでしょう。

また、設備は義務付けられてはいないとはいえ、学習塾に通う子どもたちの安全性を確保するためにも、防火・防災設備が整った物件が好ましいです。加えて、安全面に関しては近年の新型コロナウィルス感染拡大の観点から、換気設備の重要性が強まっています。

窓を開けるなどの自然換気はもちろん、換気扇やエアコンなどの機械換気も設置できる物件を選ぶようにしましょう。

【画像付き】東京での用途変更事例と
その申請・施工会社のまとめ

学習塾へ用途変更した事例

クリニックを学習塾へ

CABONでは、神奈川県藤沢市でクリニックとして利用されていた物件を学習塾に用途変更した実績があります。この事例では確認申請は必須ではなかったものの、建物全体の規模や将来性を考慮して確認申請を実施しました。

既存設備の40%を活用したリノベーションによって、改修費用を200万円に、工事スケジュールを2ヶ月に抑えることに成功しました。生徒が楽しく学習できる様なポップな内装はもちろん、換気など機能面にも配慮した上で設計・施工を実施しました。

住宅を学習塾へ

建築再構企画では、「工場と住宅」として利用されていた建物を、「保育所と学習塾」へと用途変更した実績があります。この事例では、用途変更にかかる費用を削減するために、学習塾を建物の3階に建てました。

これは保育所を建物の3階以下に設置することにより、建物全体を耐火建築物に適応させる必要がなくなるためです。結果的に改修コストを大幅に削減し、用途変更後に開業する事業の収益性を担保することができました。

建築基準法や関係法令は常に改正されるため、その時々のルールに則って建物の適法性を維持することが重要です。その上で、余計な費用の削減や開業後の事業成功に向けた設計や施工を実施できる設計事務所や建設業者を選ぶことが大切です。